帰国した数日後、ようやくスーツケースを開けたのですが、着替えもお土産も、何もかもが蝶々になっていて、部屋中、彼(もしくは彼女)たちでいっぱいになりました。虫取り網で捕まえようとしたら「わたしたちのことはもうわすれて」と蝶々が口々に言うので、仕方なく窓を開けて、逃してやりました。彼ら(もしくは彼女たち、もしくはどちらでもない、もしくは存在しない者たち)は、故郷へと無事に帰れるのでしょうか。心配になった私は、ヨキィに祈りました。ヨキィが笑ったので、私は安心して眠ることができました。

2019 Japan